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甘酒で断食の効果
甘酒の歴史とその成分
わが国における「甘酒」の歴史は、日本書紀に記述がみられる「天甜酒(あまのたむざけ)」にまで遡ることができます。また中国の周時代に、神を祭る酒として「斉」、人間が飲むための酒に「酒」の字が当てられていました。斉の一つに「斉醴」があり、これが日本に伝わり、現在の甘酒のルーツになったという説もあります。
しかし、実際に庶民の飲み物として一般化されたのは江戸時代です。冷やした甘酒や熱した甘酒が、「暑気払い」の飲み物として売られていました。甘酒は風鈴売りなどと共に、江戸の夏の風物詩でもあったのです。
また現代では、甘酒に含まれている成分が栄養剤の「点滴」とほぼ同じだということは、科学的にも証明されています。つまり江戸時代にも、栄養価の高い飲み物として認知されていたようです。江戸幕府は、甘酒を滋養豊富な庶民の飲み物として、誰でも手軽に飲めるよう価格を四文以下に制限していました。
甘酒に含まれる成分としては、エネルギーの基となる大量のブドウ糖、ビタミンではB1・B2・B6、食物繊維はもちろん葉酸やオリゴ糖、各種のアミノ酸などがあります。まさに、「飲む点滴」の別名に恥じない飲み物だと言えるでしょう。
甘酒の作り方
健康に関心が深まる現代、日本古来の食事や飲み物が見直されています。その中の一つに「甘酒」があります。
甘酒の成分は「飲む点滴」といわれるほど栄養価に富んだ飲み物です。江戸時代には夏の風物詩として売られており、夏の炎帝に消耗した庶民の身体を、甘酒がいかに癒したかは容易に想像できます。また乳幼児から高齢者まで愛飲できる飲み物であることも、人気に拍車がかけられたようです。
甘酒の基本的な作り方は二通りあります。米と米の麹を原料として日本酒造りの杜氏の手による本格製法と、酒粕を用いて一般家庭で作られた簡略方法です。
この甘酒は、現在では炊飯器や電気ポットを利用して、家庭でも本格製法で甘酒を手軽に作ることができるようになりました。
手順は、以下の通りです。
①炊飯器で粥を作る
②麹を良くもみほぐす
③炊きあがった粥を、少し冷やして麹と混ぜる
④炊飯器を保温にして、約5時間発酵させて出来上がり
注意点は発酵温度を保つため、炊飯器のふたをしないこと。江戸時代の杜氏が苦心したのも、この発酵温度を一定に保つことでした。
酒粕で作る甘酒にはわずかにアルコール分が含まれますが、米と麹で作る甘酒にはアルコール分は含まれません。子供さんやお酒に弱い人も、安心してのむことが出来ます。
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